ヤン・リー快勝で台湾一勝のあとのシングルス。台湾は郭家瑋、韓国はイヨハンともに国際大会初出場の学生選手である(郭は台北体育学院 イヨハンはテグカソリック大学)。
さてイヨハン(←)はプレヴューでも書いたように謎の男だった。とにかく実績がなくて情報がない。韓国予選取材時はスケジュールの都合でシングルスを最後までみることができなかったためだ。代表までありそうな(つまりシングルス予選で優勝しそうな)強豪はだいたいわかっているつもりだったので、有力選手の写真は予選リーグの時点で押さえてあった。それもかなり間口を広くして撮影したつもりであったのだが・・・。
韓国は2007年の世界選手権男子シングルスでベスト4独占している。2008アジア選手権ではベスト4に二人。その6人ともユニークつまりダブりがない。韓国にはシングルス強豪がひしめいている。そんななかで有力と思われる選手すべてをおしのけて代表を勝ち取ったとことになる。
今回、日本、台湾ともシングルスではアジア競技大会いや四大国際大会初出場の若手(中本、郭)が出場した(郭は台湾シングルス予選優勝)。年齢もほぼ同世代(イヨハンが一番年少)だが、中本、郭ともにある程度キャリアをつんでいる。中本はチャイニーズカップ等の活躍で国際的な知名度も高いし、郭(→)は2008中山盃国際大会、2009台湾国体(王、林等国際大会タイトルホルダーが出場)でもともにシングルス優勝、今年のチャイニーズカップ団体優勝時はシングルスで全勝と代表に勝るともおとらない実績である。ヨハンにはそういうのが、全く、ない。ただ韓国ではこういうことが時々起こる。思えば4年前のドーハ大会がそうだった。ドーハのシングルス予選優勝はナンテクホ。それまでの実績は皆無だった。ただあの時はシングルス予選まで取材したので、彼が強豪を倒して予選を勝ち上がるさまをつぶさにみることができた。そういえばナンテクホもテグカソリック大の選手であった。現在はソウル市体育局所属(ソウル市庁)。2008年シングルス予選で優勝し、そのままアジアチャンピオンになったキムドンフンもテグカソリック大。過去4回の国際大会シングルス予選中3回にテグカソリック大の選手が優勝したことにになる。
ゲームは終始、イヨハンのペース。韓国選手らしいオールラウンドな打球技術がベースにあるが、かといって韓国シングルスの主流というか、特徴といってもいい、マッチョなそれではない。彼はダブルスでは前衛をつとめる選手ということもあってか、強打強打で押しまくるということがないのである。むろん速いボールはあるが、それ主体ではなく、プレースメントを大切にし、さまざまな球種(スピン)を繰り出し、知的にゲームを構築してくる軟投派のシングルスである。まあほtんど予想通りのテニスであった。
一方郭はサウスポーということをのぞいては極めてオーソドックスなスタイル。パワフルではないが、ドライブボールを基本とし、ときどきカットボールを混ぜてくる。ただ、やはりサウスポーというのは大きな武器である。サウスポー独特の『懐』を良く知っていて生かせる選手だ。
G3-1とイが大きくリードし、テニスが大胆に、つまり仕掛けが増えテニスはおもしろくなるが、、当然リスクが増大、そんななかで郭が粘り腰をみせ4-2,8-6と盛り返し、ファイナルに。この直前のフィリピン戦で破れ落ち込んでいた郭だがさすがに力をみせる。ファイナルはふたたびヨハンのペースになるが、最後は8−6でイヨハン。紙一重の勝負となったが郭にマッチはない・・・・いずれにしてもシングルスはつまらない。しかけたほうが必ず苦しくなる。テニスが縮みがちになってしまうのである。
イヨハンはこの日から4日後の個人戦シングルスで金メダルを獲得。韓国男子としては2大会振り二人目の金メダル。四大国際大会ということでは3大会連続12回目の優勝ということになる。4大国際大会では計15回シングルス個人戦が競技されているが、その内の11回が韓国の優勝。残り4回が台湾である。15回中ハードコートでは6回開催されており、そこでの成績はイーブン、つまり韓国、台湾ともに3勝ずつということになる。日本の優勝は残念ながらまだない。
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