西の大阪インドア(全日本インドア)、東の東京インドアに次ぐ第3のインドアともいうべき『全日本社会人学生対抗』。単に『社会人学生対抗』と呼ばれることがおおい。2大インドアにならって『名古屋インドア』と呼ばれてもいいようなものだが、そうではないところがこのインドアのユニークさをしめしているといえるかもしれない。
全日本クラスの強者をずらっとそろえた大会では唯一つの団体戦、某専門誌のカメラマンが開会式を撮影しながら『いってみればソフトテニスのオールスターってとこだね』とつぶやいたが、まさにそんなかんじ。もっとも東京も大阪もオールスターに違いはないのだが、団体戦ゆえによりぴったりするように思える。いっそ『オールスター全日本社会人学生対抗』とすればより華やかになるかもしれない。
第一回大会は1968年、今年が第44回となる。以前は7組対抗(男子)の殲滅戦だった。何年前からだったか点取り戦に改められ、かわりに個人戦が新設された。ややユニークさが薄れたといえるかも、殲滅戦は究極の団体戦であるとともに究極の個人戦でもあるからだ。
男子は学生が5-2で社会人を下し、2連覇を達成した。社会人で勝ったのは全日本の決勝を争った中堀・高川と篠原・小林。ともに昨年11月のアジア競技大会ダブルス銅メダル、『世界の』中堀・高川であり、篠原・小林である。もし殲滅戦だったら、この後どのように展開していったのだろうか?ドリームチームといっていい学生チームが総力をあげて二つの超巨星に挑む姿を見たかった気がする。
もっとも団体戦のあとに行われる個人戦は団体戦の勝者が出場するノックアウト式のトーナメントであり、してみると殲滅戦が形をかえて残っているとの見方も可能だ。
予想通り篠原・小林が昨年に続き優勝。中堀・高川は篠原・小林にやぶれたので学生陣は巨星をおとすことができなかった。今日のほんとの勝者は学生か社会人か?
女子は昨年、社会人の主力となる国際大会代表クラスの欠場で学生が勝ったが、今年はアジア競技大会優勝メンバー(+平田)が全員出場。金治監督はその3組を1、2、3と並べた。そのものすごいオーダーがそのまま3連勝!!一気に勝負をつけた。
個人戦も結果的にその3組の争いになったが、団体戦を勝ち残った学生ペアも力をみせ、柏原・神谷(神戸松蔭・東京女子体育大、柏原は西日本一般優勝)が上原・平田と3-3、そのファイナルも学生ペアが大きくリードしあわやと思わせた。中野・江尻も杉本・森原に食い下がり、惜敗。
小野寺監督(→)以下 学連のスター選手が勢揃い。鹿島・中本(早稲田)、品川・黒羽(早稲田)、村上・後藤(愛知学院)、増田・柴田(同志社)、早川・向井(立命館)、石川・井口(中央・日体大)、林田・巽(日体大) 超豪華メンバーである。
男子対戦結果
篠原・小林4-1林田・巽
水澤・岩崎1-4早川・向井
鬼頭・川村3-4増田・柴田
古賀・塩嵜0-4鹿島・中本
中堀・高川4-3品川・黒羽
上嶋・足利2-4村上・後藤
伊藤・横江3-4石川・井口
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社会人2-5学生
2年ぶりの優勝をはたした女子社会人。アジア競技大会金メダルメンバー全員が出場。
女子対戦結果
佐々木・大庭4-2北浦・油野木
杉本・森原4-3安川・水松
上原・平田4-0加納・薮下
高下・金岩2-4中野・江尻
佐藤・高橋0-4柏原・神谷
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社会人3-2学生
ルーセントカップ(個人戦)で3連覇を達成した篠原・小林(日体大桜友会・ミズノ)。東京、名古屋の連勝も3年連続ということになる。スコアこそせったが危なげはない。
男子個人戦(団体戦勝者による)
一回戦 早川・向井4-1鹿島・中本 村上・後藤4-3石川・井口 篠原・小林4-1中堀・高川
準決勝 増田・柴田2-4早川・向井 村上・後藤2-4篠原・小林
決勝 早川・向井2-4篠原・小林
ルーセントカップ(個人戦)優勝の上原・平田(ナガセケンコー)。苦戦続きだったが尻上がりによくなったかんじ。上原が凄かった。
女子個人戦(団体戦勝者による)
一回戦 上原・平田4-3柏原・神谷
準決勝 佐々木・大庭0-4上原・平田 杉本・森原4-3中野・江尻
決勝 上原・平田4-3杉本・森原
W.T.ガルウェイ著: 新インナーゲーム
必読書!!よまなきゃなにもはじまらない。 (★★★★★)
玉木 正之著: スポーツとは何か(講談社現代新書 1454)
ソフトテニスについては触れられてはいないが、ソフトテニスとはなんなのか、を考えるには欠かせない。 (★★★★)
ブラッド・ギルバート共著: 読めばテニスが強くなる
庭球書誌学参照 (★★★★)
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日本ソフトテニス連盟編: ソフトテニス指導教本 新版
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元世界チャンピオンで現男子ナショナルチームの斉藤コーチがネットプレーの模範をしめしており、それだけでも価値がある。 (★★★)
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