男子団体戦 日本 vs.韓国 3 チャイニーズカップ2010
(〜ヤンチンハンの話の続き)ヤンを初めて意識してみたのは2007年の熊本インドア。
このときはチェチフン(史上最速の男!)とのペアでやってきた。予選リーグで一勝一敗、あまり記憶にない。
チェも盛りをすぎてテニスが大人しく(彼の全盛は90年代後半〜2002)、またこのときは台湾のヤン・リが全盛であったこともあり、余計目立たなかった。
韓国選手らしくよく訓練されていて、切れは良いが、スリートップ(ヨンドン、キョンハン、ヒースー)とくらべると、技術的な遜色があるように見え
た(無論きわめて高度なレベルでの話)。ボレーグリップが厚過ぎて、フォアで面がつぶれる、つまりリーチがない、それは現在でも同じだが、それを驚異的なフットワークでカバーしている。いや
ただ走りまくるだけでポイントできるわけがない、そこには読みと駆け引きが必要になる。ネットプレーではあまりつかわないがそれらを融合したことばである
コートカヴァリングというべきか。彼のプレーをして大運動会とやや失笑気味に語られることもある、しかし彼はまぎれもなくアジア選手権のダブルスチャンピオンである。2008年のアジア選手権のメンツは充実していたし、単に篠原・小林、中堀・高川という日本を代表する選手に同時にやぶったいうことを考えても大変なことである。篠原・小林戦の電光石火、決勝の中堀・高川戦のドラマチックな激戦、これは球史にのこるような偉大なマッチであった。(右画像はNH2008でのチェ・ヤン。ベスト4。これがチェチフン最後の勇姿だったか?)
実際、現在みていて、もっとも魅力的な選手の一人。圧倒的な迫力とスピード、型破りな運動量、それを実現する身体能力、全く独自な境地を見いだしたのだ。ポイントすることへのおそるべき執着は優れたプレイヤーとしての基本条件であるはずだが、それをスポイルするような指導がされがちなどこかの国では生まれにくい個性といえる。
このゲーム(チャイニーズカップ2010の話だ)の大詰め、とうとうバケツ、いや風呂桶がひっくり返り、あっという間にコートは、水浸し。豪雨いや猛雨だ。全員ダッシュで室内コートに移動。
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