2010アジア競技大会台湾代表
台湾(中華台北)はアジア競技大会のディフェディングチャンピオン。前回(2006ドーハ)大会において7種目中3種目に優勝(男子シングルス、男子ダブルス、女子シングルス)している。今回も優勝最右翼の呼び声が高い。その注目の代表選考は例年通り3度の決定戦(ダブルス2回、シングルス1回)をおこなうというシンプルなもの。それぞれの優勝者をそのまま代表に決定と実にわかりやすい。選抜方式は台湾式双敗淘汰制トーナメント(ツーダウンスタイルノックアウトトーナメント。[以下画像は何れも5月16、17日に開催された一回目の代表決定戦で撮影]
一回目の代表決定戦(ダブルス)を勝ち抜いたのは林鼎鈞・劉家綸。劉家綸は2004年のアジア選手権(チェンマイ)以来の代表復帰。アジア大会は2002年の釜山大会以来2大会ぶりになる。国際大会の出場は6回目(内団体優勝2回)。膝の故障があったり中国への留学等があったりで、代表からは遠ざかっていたが、テニスへの情熱は少しも衰えていない。このアジア競技大会にピッタっと照準を合わせ見事全勝で代表一番乗りをはたした。特に2度あったヤン・リ戦にいずれも快勝したゲームはすばらしかった。
林鼎鈞は台北体育学院の学生、2007のアジア選手権にシングルス予選を勝ち抜いて出場している。個人戦ダブルスでは変幻自在なユニークなテニスで中堀・高川と競り合い注目された。また昨年のNH2009ではシングルスで3位に入っている。劉とは昨年からのペア。
女子で最初の予選を突破したのは張文馨・韓佳玲(チャン・ハン)組。二人とも2008アジア選手権にも出場。張は2007世界選手権にも出場している。また昨年の中山盃、チャイニーズカップシングルスに優勝している。二人とも台湾体育学院の学生。
ドーハ大会ダブルスチャンピオンの楊勝發・李佳鴻(ヤン・リ)。それ以来、台湾では無敵といっていい存在だったが、第一代表決定戦でまさかの完敗。ただ劉家綸・林鼎鈞戦以外は相手を寄せ付けておらず、事実、翌週の第二代表戦できっちり勝ち上がり、2大会連続出場を決めた。ヤン・リとしては5大会連続の国際大会代表。リ個人では6大会連続6回目。ヤンも6度目の国際大会出場となる。ダブルスのディフェンディングチャンピオンがペアとして出場するのは史上初。
江婉埼・朱芸萱は今年からのペア。ともに台湾体育学院のOGである。江(ジャンワンチー)は2006アジア競技大(ドーハ)のシングルスゴールドメダリスト。この金メダル。アジア競技大会ソフトテニスで台湾女子が獲得した最初の金メダルである。2008年にはNH open(ソウル)で単複完全優勝を果たしており、ハードコートでの強さは無類。シングルス世界チャンピオンキムチウンにハードコートでは負け無しであり、ハードの女王といえる存在だ。アジア競技大会には3大会連続3度目。国際大会は8大会連続8度目の出場。これは今回の女子ではダントツの記録となるであろう。朱は国際大会初出場。
最後に開催されたシングルス予選を勝ち抜いたのが男子が郭家瑋 女子が鄭竹玲。郭は国際大会初出場の大学生(台北体育学院)。2009中山盃シングルス優勝、同年台湾全國運動会(台湾国体)シングルス優勝の実績がある。鄭竹玲は2008アジア選手権にもシングルス予選に優勝して出場。そのときも今もまだ高校生である。2009国際ジュニアにも出場している。昨年の全國運動会では素晴らしい当たりで団体、ダブルス、シングルスに優勝しており台湾期待のジュニアだ。
{画像は何れも5月16、17日に開催された一回目の代表決定戦で撮影}
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