第48回東京インドアレポート
近年稀に見るといっていいほどおもしろくレベルの高い東京インドアだった。男子の話しである。プレヴュ−でも名をあげた三組、篠原・小林、中堀・高川。菅野・佐々木の力が際立っていて、その凛としたゲーム振りは会場に緊張感を漂わせ、あきさせない。ざわつくことのおおいこの大会だが、ほぼ9割がたうまった客席も、例年になく、静かに集中してみている感じである。
篠原・小林は出足から圧倒的攻撃力で8ゲーム連取、一気に決勝ラウンド進出をきめる。むろんダブルフォワード。しかも迷いのないもっとも過激といっていいそれである。圧倒的ダイナミズムでぐいぐい惹き付ける。二人ともレベルアップが著しい。特に今回は小林の好調が目につく。篠原のネットプレー技術のレベルアップも目を見張るばかりである。
新天皇杯チャンピオンの菅野・佐々木。あまり調子のいい感じでもないのだが、新しいスタイル、つまりダブルフォワードに果敢にチャレンジする意志の強さがすばらしい。菅野はセカンドでもヘヴィ−スピンのカットサーブでネットダッシュをしかける。傷だらけになりながらも果敢に前線にあがるその姿はダブルフォワードの原点であり、まだ課題はたくさんあるものの今後がおおいに楽しみである。もっとも菅野のネットプレーのセンス、技術は抜群であり、あとはスタイルそのものの技術の取得、つまりダブルフォワードのコンセプトのより深い理解と取得がのぞまれる。彼等は中堀・高川、篠原・小林の2組にともにファイナルでやぶれるが、学生2組は問題にしていない。問題といえば学生のほうで4組を大量出場しながらまったく目立つことがなかった。テニスは実に悪い意味で保守的で、代表達のぴちぴちとした活のいい新鮮さを感じるテニスとは好対照。雁行スタイルがわるいとかではなくて、単に弱かった、そんな感じ。国際大会を経験しているのといないのでは、こうも違うのかと感じ入ってしまったものだ。
中堀・高川は前日の練習から好調。スタイルは雁行陣ベースで一見オーソドックスなもの。しかし、彼等はダブルフォワードを経てきており、保守的なそれであるはずがない。厳しい、ぜい肉のとれたシャープな雁行陣なのである。まだなにか先があるぞ、と予感させられたが、それはほんとに凄いことだと思う。
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Comments
篠原組、菅野組のテニスの発展改革は、国内とグローバル、ソフトテニス界全体の視点から見て明るい材料ですね。揚・李と並ぶ世界最高ペアの中堀組はさすがです。ただ個人的に、学生選手というのはベクトルが学連の大会にあるため、国際大会のシュールでアーティスティックかつフィロソフィカルでラディカルなテニスについてこれないのは仕方がないのかな、と思います(事実現在の学連選手で代表経験者はいないわけですし)。私見なのですが、国際大会向けのリアルソフトテニスを志向する行為は、それを一度経験した者にしか真の意味がわからないと思います。だから、国際大会向けのテニス(ダブルフォワード的な)を学生に求めるのは、彼らがその場を経験してからでも遅くない、むしろその材料となる心、技、体、知を磨くべきだと思いますがどうでしょうか?暇がありましたらでいいのでコメントお願いします。
Posted by: ヨンドン神秘主義 | January 19, 2008 at 09:52 PM
学生選手が所属する学連の試合中心なのは昔からそうですし、当然ともいえますね。
ただ、ここに出ている学生選手たちはいちおうナショナルチームでもある、あるいはあったわけで、そこを考えると、そのあまりのギャップに違和感があるということでしょうか?彼ら個々の問題ではなくて、全体の問題でしょうね。
Posted by: webmaster | February 01, 2008 at 04:07 PM
コメントありがとうございます。やはりこの問題も国際大会から改革していかなければならないのかと思いますね。例えば代表枠を6人から12人に増やすだけで相当代表中の学生率も全体のレベルもあがると思いますね。ナショナルチームとしての機能が成り立っていない現在、せっかくアンダー制等でジュニアのソフトテニスが見なおされている現在、我々の想像力や思考、思想、意識などでは考えきれない、表現しきれないテニスを魅せてくれる国際大会のテニスを、学生にも取り組んでほしいものです。
Posted by: ヨンドン神秘主義 | February 06, 2008 at 11:07 PM